平塚競輪の大阪・関西万博協賛ナイターGⅠ「第67回オールスター競輪」(優勝賞金6100万円・副賞含む)は最終日の18日、11Rで決勝戦が行われ、窓場千加頼のまくりに乗った古性優作(33=大阪)が抜け出して優勝。昨年10月の寬仁親王牌(弥彦)以来、7回目のGⅠ制覇を達成し、12月30日に静岡競輪場で行われる「KEIRINグランプリ2024」出場も決めた。

 今年はGⅠ、GⅡですべて決勝に乗っていたが、ここまで一度も優勝がなく、入魂の地元戦・6月の岸和田高松宮記念杯では痛恨の落車を喫するなど、勝負の女神は古性に厳しかった。

 待望の今年初戴冠は同期、窓場千加頼の仕掛けに乗ってのもの。それだけにうれしさもひとしおだ。「競輪学校時代から千加頼を目標にしていたことがありました。ポテンシャルじゃ今回のようなレースがアイツの普通の強さ。一時期、低迷していたけど、こういう場所を一緒に走り、結果を残せたことが何よりうれしかった」と同期の成長に目を細め、「この先、ボクをちぎるぐらいのレースでアイツの優勝がみたいし、これからの近畿を引っ張ってほしい」と期待を込めた。

 そうは言えど、これまで積み重ねてきた実績を鑑みても、近畿の代表はやっぱり古性だ。ファン投票1位に選ばれたのもその証明で、競輪界の代表選手として責任を果たしていく。「自分は華がある選手でも、華がある競走スタイルでもないんです。それでも見てくれているお客さんがいてくれるし、期待に応えたいと思って連日、走っていました。もちろん決勝も」。

 オールスターでファン投票1位に選出された選手の優勝は1999年甲子園の神山雄一郎以来、25年ぶり。人気と実力を兼ね備えた屈指のオールラウンダーが、この先も競輪界をリードしていく。