再整備のため現行の競輪場ではラスト開催となる向日町競輪の大阪・関西万博協賛競輪GⅢ「開設74周年記念 平安賞」は8日、12Rで決勝(優勝賞金520万円)が行われ、脇本雄太(35=福井)が勝利。7月福井以来、16回目のGⅢ優勝を果たした。なお、総売り上げは56億6239万円超で目標の54億円を突破した。

 幾多のドラマを生んだバンクとの別れを惜しむかのように約3200人のファンが来場し、決勝は大歓声がこだました。

 最後も名勝負だった。清水裕友が逃げ、窓場千加頼が5番手から仕掛け、脇本は8番手からその上をまくり上げる。窓場と脇本がほぼ同時にゴールインも勝利の女神は1/8輪差で脇本に微笑んだ。「(窓場と)別線になった以上は力を出し切ることに集中した。持てる力を出した上でのゴール前勝負できたのはいいこと」。

 グランプリ戦線も終盤戦を迎えるが、この優勝で獲得賞金は7000万円台に到達。「(賞金争いの)ボーダーラインと思うのでこういう1勝、1勝が大事になってくる。目の前の一戦をしっかり頑張るだけ」。3年連続6回目のGP出場へ輪界最速男にエンジンがかかってきた。

 なお、競輪場は2029年度のリニューアルオープンを予定している。