名古屋競輪GⅠ「第79回日本選手権競輪」は1日、3日目を開催し前半戦が終了。2日目、3日目と出走機会のなかった古性優作(34=大阪)は、この日もじっくり英気を養い4日目以降の戦いに備えた。

 初日11Rの特選は脇本雄太の番手から3着に食い込んだ。4番手に収まった脇本が仕掛けきれずの流れも、4角から真ん中を突っ込んだ。レース全体、個々の状況を把握できるのが強みで、冷静に4日目ゴールデンレーサー賞に勝ち上がった。

「高知記念の時よりは全然マシになっています」

 良くはなっているが、万全というレベルにはまだまだ。シリーズ内で「動いていなかった筋肉が動いてきたような気がするので」と上積みを体に求めていく。感覚的なものをつかみ、また客観的にも「初日の映像を見たら乗り方も良くはなっている」と確たる理由のないあやふやな状態で見るのではなく、厳密に自分をとらえている。

 これが、古性優作。

 日本一を決める大事な大会で「勝ちたいし、勝って通過点にしないといけない」と目標のダブルグランドスラム達成だけを見据えている。3日目の朝の指定練習では「ゆっくり長く乗って。太陽の光をしっかり浴びて」――。自然のエネルギーを体内に充満させ、残り3走に備えた。ゴールデンレーサー賞は単騎の戦い。らしさ全開で勝利と、優勝への流れをつかむ。