GⅠ「第79回日本選手権」を開催している名古屋競輪場で4日、近藤龍徳(34=愛知)が引退を表明した。
1R前に場内のステージに登場すると「引退します」とファンを前に宣言。2022年11月防府で落車した際に「覚悟が吹っ飛んでしまった」と引退につながったレースを挙げた。
「自分の武器は覚悟だった。それが消えてしまった。2年半、もう一度湧き上がって来ればとあがいたけど、ダメだった。投票してくれるファンの前に戻れる近藤龍徳ではなかった」
涙をこらえながら、引退の理由を明かした。思い出のレースは「2016年静岡ダービーで深谷(知広)さんと走ったレース。初めて番手を回ってワンツーだったレースです」と話し、万感の思いで遠くを見つめていた。今後は「競輪が大好きなので」とこれからの近藤龍徳にできることを模索していく。