松戸競輪のFⅠ「吉井秀仁杯」は8日に2日目を迎え、6Rのガールズ予選2は清水彩那(26=静岡)が突っ張り先行で堂々と押し切ってみせた。

 全ての決まり手を持つ万能タイプがアッと驚く逃げ切り勝ちを収めた。この日は前受けを選択。先切りを狙った浜田芽生を一度突っ張ると、カマしてきた高橋美沙紀との踏み合いを制し、さらに外々をまくり上げてきた実力者・細田愛未の追撃も振り切って、一度も先頭を譲ることなく真っ先にゴール線に飛び込んだ。

「高橋さんが浜田さんに付いてきているのが見えたので、これを出させたらキツいと思い突っ張った。なんとか3着までって思ったんですが、まさか(1着に)粘れるとは」とうれしい誤算に笑みがこぼれる。

 予選の1着は去年6月以来で約1年ぶり。「まだ実感がない」とのことだが、あっせんが止まっていた6月に「キツい練習をしていた」成果がはっきり表れたことで自信も深まった。

 決勝の最高成績は「2着です」とまだ初Vには届いていないが、上位陣伯仲のシリーズはチャンス十分。「みんな強いし自在性がある人も多い。前々に攻めていきたい」と気迫の前々戦で待望の初Vを手繰り寄せるか。