川崎ミッドナイト競輪が26日に開幕する。ガールズケイリンでは122期の安東莉奈(22=大分)が闘志むき出しだ。見つめているのは、同期の活躍だ。

「焦りはないんです。ただ、悔しい…。みんなが優勝していっているのに…」

 唇をかむのは同期たちが先んじて優勝を飾っていくから。後れを取っている自分の中に、エネルギーが湧いてくる。川崎の青空の下で「来年の目標は優勝!」と両手を広げて、シャウトした。

 今回は追加参戦で「車の修理代も必要なので」と切羽詰まった状態。幸い事故の時のケガはなく「稼がないと」と瞳はキラキラの、ギラギラだ。

 大分の山深くから生まれ出た〝安心院の妖精〟は可憐にして負けず嫌い。初日の予選1・1Rは「前々」に活路を切り開く。現在の目標は来年の優勝だが、今回初優勝を決めても、誰も怒らない。