大宮競輪FⅠ「サンケイスポーツ杯」は10日、開幕する。惜しくも次点で初日特選スタートを逃した宿口陽一(41=埼玉)は予選メインの11Rに登場。地元の山口多聞に前を託し、3番手を岡本大嗣が固める強力布陣で上位独占を狙う。

 8月からじわじわと競走得点を回復させつつあっただけに前回富山での準決敗退は本人にとってもショックだった。「実は直前の街道練習で熱中症になってしまって…。8月に(競走を)詰め過ぎたのもあって点数を下げてしまった」。その意味でも今開催は巻き返しの場となる。

 直前の準備も気合乗りも万全だ。中16日と間が空いたことで「しっかり練習もできた」。しかも7日に吉沢純平らと行った街道練習には、今年5月にS級S班のまま現役を引退した平原康多さん(43)が参加。「さすがにフルメニューではなかったけど、自転車に乗るのも久しぶりだったのに強かったです。いい刺激をもらいました」と声を弾ませた。

 埼玉、そして関東を長くけん引してきたレジェンドへの最大の恩返しは結果で応えること。次走はGⅠ寛仁親王牌(23日開幕、前橋)で11月にはGⅠ競輪祭(小倉)も控えており、ここから再び上昇気流に乗りたいところだ。