別府競輪ナイターFⅠ「ラブリン杯」が24日、開幕する。〝豊後の虎〟の異名を持ち、強烈な存在感を放った小野俊之(49=大分)が今節を最後に30年に及ぶ現役生活にピリオドを打つ。

 2004年グランプリ覇者の小野俊之が今シリーズを最後にバンクを去る。〝天下布武〟を成し遂げた男は「この30年、走り抜けて、まったく一点の悔いもない」と清々しい表情で競輪場入りした。この開催には鎬(しのぎ)を削った選手たちが多く参加している。

 最大のライバルだったといえる同期の小倉竜二は「小野は精神的にも強くて、脚もあって、ね。早い段階からケガに悩まされて苦しかったと思う。これが最後なんでしっかり目に焼き付けたい」と神妙な表情で話した。

 山内卓也は「さみしいですね。競輪学校に入ったころ彼はエリートで、目標というか追いつければいいな、と思っていた」、望月永悟は「小野とちゃんとしゃべるようになったのは40歳を超えてから」とバチバチに意識していたころを振り返った。

 同い年の佐藤慎太郎は「幾度となく一緒に走ってきた選手。ずっと背中を見せつけられてきた選手なんです、小野俊之って選手は」――。

 小野は「世代を引っ張るとかではなく、自分が思う競輪を」と邁進してきたと語る。引退の引き金はケガで「この10年くらいはケガも多くてまともに走れなかった。地元の最後のレースだけは本当に気合を入れて」。4Rは成海大聖の番手戦。残り3走にすべての思いを込めていく。縦横無尽、競輪を突き詰め、人間を突き詰めた男が地元ファンに最後の雄姿を見せる。