別府競輪ナイターFI「ラブリン杯」は26日に最終日を行い、森田優弥(27=埼玉)の優勝で幕を閉じた。このシリーズは地元大分の英雄・小野俊之が引退する3日間とあって、多くの注目を集めていた。
開催には同期の77期の選手や同世代、かつてともに上位で戦った選手も多く、それぞれがいろんな思いを胸に過ごしていた。佐藤慎太郎もその一人で「同い年で何度も一緒のレースを走った選手」と特別な思いがあった。
小野のラストランは往時を感じさせるもので「気持ちも入っていましたね。最終日の朝もセッティングをやっていたんですよ」と姿を見つめていた。ヨコの動きも激しく「ハートに来ました。やっぱ競輪っていいなと思いました」と声を詰まらせた。
その光景を「引退することをファンに伝えて走って、最後までこれが小野俊之と見せてくれた。競輪選手としてのファンへの礼儀なのかな、って感じました」と話した。
自身も同じ年齢で、大きなケガも経験している。それだけに「自分にもそれが遠く先のことではないですから。一走一走をさらに頑張っていきたい」と力を込めた。ファンのために、の思いがより強くなったという。
高校生のころから知っている存在。先を行く選手だった。「ひと言で言うなら小野俊之の存在に〝感謝〟です」。強くなる気持ちを与えてくれた存在だった。引退レースを終えた小野を迎えた時には「(望月)永悟が泣いてっから! 見ないようにしてましたよ」と、熱いものがこみ上げてたが必死にこらえたとのこと。
最後は「これから解説をやるみたいだから、どれだけペラが回るか見てやりますよ!」と締めたが、赤みを帯びた瞳と震える声が小野俊之へのはなむけだった。