取手競輪FⅠ「日刊スポーツ賞」は14日、開幕する。今開催の目玉の一人が前回玉野で3場所連続完全Vを達成し、5日付けでS級に特別昇級した北井佑季(36=神奈川)だ。前日検査の13日は「やっとスタートラインに立てた」と実感を込めた。

 ドーピング違反により昨年2月にS級S班から除外。欠場期間を経てA級1班で実戦復帰したのが今年1月平塚。それから約3か月で、ついに戦いの場をS級に戻した。特昇でスケジュールが白紙となったため今回は追加参戦ながら「準備はしていた」と言い、2024年12月大垣記念を最後に出番のなかった赤いラインのレーサーパンツで前検日の指定練習に臨んだ。

 ここまで順調にステップを踏んできた。実戦復帰直後は徹底先行にこだわり、レース勘を取り戻してくると「勝つため」のカマシやまくりを繰り出した。新人選手が実戦の中で競輪を覚えていくようなパターンとなったのは「脚の使い方が器用じゃないので、レースを走る中で戻していく必要があった」からだった。

 S級復帰戦となる14日の9Rは松坂洋平―萩原孝之を背に真鍋智寛―西田雅志、菅野航基―開坂秀明との三分戦に。手抜きなしの練習や実戦を通じて「脚力は上がってきた」と手応えをつかんでいる元S班戦士は「レベルが上がった中でも力を出していけたら」と前を見据えた。