大宮競輪GⅢ「東日本発祥75周年 倉茂記念杯」は7日、3日目を迎える。メインは準決勝3個レースだが、12Rは逃げ切り連発で勝ち上がった取鳥雄吾(28=岡山)から目が離せない。

 長い直線と冷たい風、重いバンクが特徴の冬の大宮バンクは、先行屋泣かせで知られる。しかし本格化したユウゴには関係なし。一予、二予とハイラップの逃げ切りを連発し無傷で準決へとコマを進めてきた。「連勝はたまたまです」とおどけたが、地力アップは火を見るより明らかだ。

 防府で練習するようになって間もなく2年。同級生で親友ともいえる清水裕友と汗を流す日々を過ごし、脚力も精神力も鍛えられた。「自分は良いレースをした直後にやらかしたりするんですよ(苦笑)」とかつて課題を挙げていたが、そういった取りこぼしが減ったのが何よりの成長の証だ。
「今年の目標? 内に秘めてコツコツやります」と具体的には明かさなかったが、やはり記念初Vは当然狙っているはず。そしてヒロトと同配分の今回は絶好のチャンスでもある。
「出足も良かったし、イメージしているより自転車も出た。最終日(の決勝)に(清水と)連係できたらいいですね」

 決勝で親友とラインを組むためにも、準決を自力で突破してみせる。