高松競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪GⅢ「開設73周年記念 玉藻杯争覇戦」は最終日の20日、12Rで決勝戦が行われ、浅井康太(39=三重)が好位から突き抜けて優勝。昨年11月四日市以来、34回目のGⅢ制覇となった。

 柔軟性に定評ある浅井らしく大技、小技を駆使した総力戦を展開し、最後は松浦悠士の番手まくりを抜き逆転した。「構成上ここは中団、中団と。2角から仕掛けたけど東(龍之介)君に止められたから切り替えて番手へ行った。そのあたりは見えていました」

 とはいえ、あの松浦の番手まくりを抜くのは至難の業。しかも番手に入る際にはバックを踏んでハンドルを抜いている。それだけタテ脚に余裕があったということだ。

 前回の岐阜GⅠ全日本選抜では深谷知広、新山響平など他地区の名だたる面々の番手を回り、今節も松本秀之介に付くシーンもあった。「各地区の選手に付かせてもらうのは勉強になるしいい経験。その中で今回は自力で動いて勝てたしよかった」と経験をすぐさまレースに生かすことができた。

 まさにオールラウンダーとして面目躍如の大立ち回りだった。