令和6年能登半島地震復興支援競輪として行われている高知競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 よさこい賞争覇戦」は2日目の12日、二次予選が行われ、佐々木豪(28=愛媛)は1着でセミファイナル進出を決めた。
機動力の違いを見せつけて別線を圧倒した二次予選は、傍から見れば完勝だったが、本人は何度も首をかしげていた。
「(上がりタイム)14秒1じゃ全然っすね…」
前回の3月取手GⅡウィナーズカップで落車し、エースフレームが破損。「体よりフレームが壊れたのが痛かった。共同(通信社杯)で決勝に乗れた時もこれだったし。新車をつくっては結局これに戻して、って、なんだかんだ1年半以上は使っていたので…」
そのエース機は特殊な形状をしていたようで「乗り方や踏み方も、そのフレームに合わせていたので。今の物とは全然違うし、なかなか慣れない。いや~、ムズいっすね」と頭をかいた。それでも「同じフレームをつくるのはムリなので、これからは(自転車に自分が)合わせていくしかない」と前を向く。
「今のフレームの方が、競輪はしやすいかな。位置取りだったり、長い距離を踏むのには合っていると思う」と特性は把握できている。ニューフレームの長所を生かしつつ「中途半端にならないように!」との言葉通り思い切った仕掛けで、難局の準決も突破してみせる。