小倉競輪のスペースナイトレースFⅠ「第18回吉岡稔真カップ争奪戦」が5日、開幕する。地元が生んだ名選手・吉岡稔真氏の冠を配した大会に守沢太志、坂井洋、町田太我や地元の小川勇介、岩谷拓磨といった豪華メンバーが顔を揃えた。

 そんな初日12Rの特選に燃える男がいる。岡崎智哉(39=大阪)は中近地区として皿屋豊の後ろが空いていたものの「自分でやります」と即決だった。

「このメンバーでしのげたら、価値があるでしょうし」

 2、3月には調子を大きく崩したが「この1か月半くらいですごく良くなっているんです」と手応えもある。ただし「それがレースで出せんのですわ…」。

 練習仲間の古性優作(33=大阪)らと日々、切磋琢磨、試行錯誤を続けている。その中で「スピード、ワット、ウエートの数値なんかも上がっているんです」と裏付けもある。特選メンバーの中で結果につなげることができれば、練習仲間たちも岡崎に喝采を送るだろう。

「いや、しかしね…。『力以上のものを出してるけど! 負けてるやん!』みたいな感じになりそう…」

 怪しげな予言をしていたものだが、坂井、町田が意識し合い、間隙を突ければ結果につながる。「何とかチャンスを…」。〝ザキ兄〟の愛称で親しまれるファイターが、大阪の仲間たちの心を打ち震わせる。