こんにちは、東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です!

 7月になり、また新しい期が始まりました。前期末には、今回もいろいろな戦いがありました。特に印象に残っているのは弥彦での田村武士選手の地元でのラストランです。勝てば300勝という状況で「いい状態、いい緊張感で戦えている」とコメントをしており、全力で1着を取りにいくのかと思いましたが、取った策はなんと突っ張り先行。

 大台到達とはなりませんでしたが、ラストランで自身の持ち味を出すべく先行したことは、「最後の風を切りまして」という実況とともにファンの方の心にも残るレースになったと思います。また、レース終了後のインタビューでも田村選手らしさが出ており、引退後の第二の人生の活躍を願う気持ちになりましたしました。

 125期の選手も続々と本デビューを迎えはじめました。私が注目したのは先日の京王閣ナイター(5~7日)に出場していた今井希選手です。今井選手は競輪選手養成所の順位が38位ですが、高校、大学で自転車競技に励み、養成所での第3回記録会ではゴールデンキャップを獲得したようにポテンシャルの非常に高い選手です。

 ルーキーシリーズでは1着こそなかったものの、積極的なレースが目立っていたので京王閣の開催前より注目していました。

 その京王閣では、初日は裸逃げになりましたが、冷静にペースをつかんで押し切り、うれしい初勝利を挙げました。車番が悪かった準決勝は、養成所順位が4位の同期・高橋舜選手に突っ張られてしまい7着と大敗しましたが、外々を諦めずに踏み続けて抵抗した姿が印象的でした。

 最終日は一般戦回りとなりましたが、しっかりと先行で押し切ってシリーズ2勝目。今井選手の積極的なレーススタイルも好感が持てますが、勝利者インタビューで見せた初々しい姿もとてもよかったです。スタートを失敗してしまったというコメントもあったように、まだまだ課題もあるようですが、これからも積極的なレースを続けていればもっと強くなりそうな予感がします。

 今井選手以外にも今後の活躍が楽しみな125期生はたくさんいます。そして7月奈良で初優勝を達成した仲沢春香選手をはじめとした126期(ガールズ)のルーキーたちの活躍にも期待したいと思います!

 ☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。