岐阜競輪ナイターFⅠ「HPCJC杯」が22日、開幕する。断然の主役・郡司浩平(33・神奈川)の目が、心が燃えている。

「負けっぱなしではいけないですよね…」

 脳裏の浮かぶのは古性優作の顔。同い年のライバルで、近況は位置を奪われるなど、苦杯をなめているシーンも目立つ。

 しかし、表情は曇らない。南関の勢力が拡大するにつれ、狙われることになるのは分かっていた。技術がまだ足りないことも分かっていた。

 叩かれ、打ちのめされても、はい上がる。悔しい気持ちが顔に出ている。悪い質問も飛ぶ。「やられた選手の顔写真を壁に張ってなぐったりしていませんか?」。ふふふ…。

 この男の腹の底は深い。普通なら「するわけないでしょう」と答えそうなところ、「ふふふ、してても言うわけないでしょう!」と笑い飛ばした。

 正念場はまだまだ続くが、今回の岐阜ナイターと川崎(29~31日)の地元戦をへて、8月平塚GⅠオールスターに向かう。そこでは、全部しのぐ。決意の夏に、郡司が突入していく。