岸和田競輪のFⅠ「発刊60周年記念大阪スポーツ杯」は4日、2日目を行った。場内では6月ガールズケイリンのGⅠパールカップを優勝した石井貴子(34=千葉)がトークショーを行った。

 司会を務めた元ガールズ選手の白井美早子さんは緊張気味で「カ、カミカミですみません」と、登場からあたふたしていたが、パールカップの戦いに話が及ぶと、石井の表情にまた荘厳さがあふれてきた。

「あの時はGⅠにも出られない、出場権も取れない時期で、普通の開催と同じようにその日その日を精一杯でやって…」

 特別にGⅠだから、と考えてはいないところに大きな結果が返ってきた。終わってから「GⅠになったということの意味を本人は分かってなかったけど、周りの人たちの目が違う、ということで感じました」という。

 また、準決は4着で、2個ある準決の内4着は1人が決勝に勝ち上がる規定だった。「開催に入る前は細かく把握していたわけではなかった」と明かす。そのため、先のレースで4着だった後は、次のレース次第で決勝に上がれるかどうか…という状況。

「ドキドキして本当に緊張した。人と一緒に見るのが無理で食堂の隅の方で見てました」

 当時の切迫ぶりを聞いたファンも神妙な面持ちを崩さなかった。そんなファンたちが投票してくれたことで平塚女子オールスター競輪(13~15日)に出場することができる。「スタートラインに立たせてもらい、チャンスをもらえた」。また新たな思いを胸に、これからの競輪人生を華やかにしていく。

写真 石井貴子(左)と白井美早子

エトキ=石井貴子が元選手の白井美早子さんの司会でトークショーを行った