京王閣競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設75周年記念 ゴールドカップレース」は29日、最終日を行い、6Rの125期7人による「競輪ルーキーシリーズ2024プラス」はただ一人のS級戦士の森田一郎(23=埼玉)が貫禄勝ち。2着に川上隆義、3着は阿部英斗だった。

 全員が単騎で臨んだ実力勝負は「勝ちにこだわった」という1番車の森田がS取りに成功。赤板周回に入ると小堀敢太が先頭に立ち、熱戦の火ぶたが切られた。

 後方から打鐘目がけて野村賢、中島淳が叩きにきたのに呼応して3番手の阿部が森田の前に。2センター付近で内に包まれた森田は最終ホームで5番手まで下げたが「予想外のこともあったけど冷静に対応できた」。慌てることなく阿部の仕掛けに乗って前団を追いかけ「慣れてきた」という外並走から4角でタテに踏み、先頭でゴール線を駆け抜けた。

 今年の新人では一番乗りでS級にたどり着いたが、まだ「自分のレーススタイル、何をしたいかは競走を重ねないと見えてこない」と試行錯誤の段階にある。同門の森田優弥、山口多聞に「憧れもあるし、追い付きたい」との思いを胸に一歩ずつ輪界の頂点へと続く階段を上がっていく。