佐世保競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 九十九島賞争奪戦」は前半戦の予選を終了。初日特選シード組は特選男の坂井洋、松浦悠士、佐藤慎太郎、深谷知広のS班勢ら全員が順当に突破。地元勢は荒井崇博と山崎賢人の特選組に井上昌己、瀬戸晋作が勝ち上がりに成功した。
進境著しい菅田壱道(38=宮城)の自在性に富む運行には定評がある。初日特選は深谷の番手を回り、別線の仕掛けを次々と阻み深谷をガード。関東勢に先着こそ許したが、3番手の佐藤のコースをつくるなど動きは巧妙だった。
「回してもらったからには慎太郎さんのできることを自分もできなきゃいけない。番手の仕事をしていけば(前で戦ったときも)戦い方に幅が広がるので」
続く二次予選は稲川翔との位置取りに手を焼くも、しっかりと耐えしのぎ準決までコマを進めた。「稲川さんへの対処が難しかった。瞬間、瞬間の対応を研ぎ澄まさないと上位相手には厳しい」と課題を挙げたが、2走を見るかぎり持ち場の仕事を難なくこなしており状態面に不安はなさそうだ。
21日の3日目準決11Rは今節初めてラインの先頭で戦う。「誰もいないときは自分でやっていますから」と普段通りを強調し自然体で挑む。まだまだ長い距離を踏め、位置取りもお手の物。ここは戦法の似通う松浦悠士が内枠にいるが、柔軟な運びでいい位置を手にして和田圭とのゴール前勝負に持ち込む。