佐世保競輪のGⅢ「開設75周年記念 九十九島賞争奪戦」が4日、開幕した。初日の渡辺雅也(24=静岡)は一次予選2Rで、阿部英斗と山口多聞が相手という三分戦。「キツいですね」と戦前は不安な表情を見せていたが、豪快にまくって終わってみれば山賀雅仁と南関ワンツー。戦歴上位の意地を示した。

 10月の別府GⅢ優出をはじめ今期は充実の数字が並んでおり、レベルアップが顕著。どうやら8月函館のオールスターで初めてGⅠの舞台を踏んだ経験が生きているようだ。

「推薦で出場させてもらい、GⅠの空気感やトップ選手の過ごし方を間近で見て勉強になった。GⅠ出場後は自信を持って走れるようになり、それが結果にもつながっているのかも」と手応えをつかみ、そして「今度は自分の力で出場権を取りたい。来年のGⅠには全部出たいですね。出続けないとそれが自分の成長にもつながると思うので」と明確な目標もできた。

 佐世保は去年の記念でGⅢ初優出を決めた好相性バンク。二次予選9Rも「松本(貴治)さん、佐々木(悠葵)さん(が相手)ですか…。強烈(苦笑)」と強敵と対峙することになるが「前々に攻めてお世話になっている山賀さんとまた決めたい」と腕をぶした。