佐世保競輪のGⅢ「開設75周年記念 九十九島賞争奪戦」は6日、3日目を開催し、ファイナリスト9人が出揃った。その一人・佐々木龍(35=神奈川)は思い入れある佐世保バンクでの決勝進出に感慨深げだった。
特別な場所での記念優出成功に思いがにじむ。
「アマチュア時代に1年間、長崎の高校で職員をしながら選手を目指していました。佐世保バンクで練習させてもらったし、お世話になった方もたくさんいる。自分をプロにさせてくれた地元のようなバンクの記念で決勝に乗れて本当にうれしい」
準決は目標の新山響平が後手に回る苦しい展開になり、最終3角では最後方に位置していた。それでも「ああなったら自分のコースを見つけるだけ。佐世保は内のコースが伸びるので」と集中力を研ぎ澄ませて逆襲ロードを探すと、空いたコースを強襲して2着に入線。3回目の当地記念準決で〝三度目の正直〟の決勝キップをもぎ取った。
小倉GⅠ競輪祭では準決まで進出したものの、そこで落車。今シリーズはケガ明けだったが「思ったより動けているし、準決も一番後ろから突っ込めたので。悪くはないです」とV争いに加われるデキにはある。
決勝は東スジで坂井洋を目標に指名。万感の思いをペダルに込め、力いっぱい踏み込む!