京王閣競輪FⅠナイター「真備杯&L新橋杯&ニッカン杯」は2月28日に開幕し、ガールズ予選1・6Rでは伏兵の田中月菜(24=佐賀)が大本命の奥井迪を差して1着。3連単4万9990円の高配当を演出した。予選での白星は昨年6月の武雄以来で、初日に限れば2022年7月の名古屋以来。「昨年4月の平塚で11か月ぶりの予選1着を挙げた時も、奥井さんと一緒でした」と〝相性の良さ〟を強調した。

「初手で取れた位置からと思っていたら、前に奥井さんがいた」ところからドラマは始まっていた。打鐘を合図に、前が発進したのをピタリと追走。西脇美唯奈も合わせにきていたが「ここで引いたら自分が飛ぶ」と腹をくくって踏んだ。「2着でもいいかな」との思いも一瞬頭をよぎったが「出したら思っていたより伸びた」。最後は計ったように差し切った。

 周囲にも助けられながら地道に練習を重ね、最近になって「タイムも戻ってきた」と手応えは感じていたという。前走の高松でも優出を果たしており、上昇気流に乗るためにも「次が大事」と表情を引き締める。

 2日目(1日)はガールズ予選2・6Rで再び奥井に挑む。「脚は悪いわけじゃない。あとは気持ち」。2場所連続の決勝進出に向けて、士気は高い。