名古屋競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開場75周年記念 金鯱賞争奪戦 名古屋グランパスカップ」は3日、3日目を行った。小林泰正(30=群馬)は準決10Rで3着とし決勝の切符をつかみ取った。
シリーズの天王山とも言える準決で気迫を前面に押し出した。中団の位置から赤板で前へ出ると、鐘前から叩きに来た深谷知広に対し猛然と応戦。深谷には出られたが、その番手を強奪。そして結果的には合わされる形になったものの再度、バックから仕掛けたところは輝きを放っていた。
「本当はめちゃくちゃ休みたかった。でも(直線勝負ではなく)深谷さんにまくりで勝ちたかった。何とか横まで並べたし、まくりたかったですね」。力勝負をできた充実の表情を保ちつつ、さらにもう一つ、早めの仕掛けに出た理由を打ち明けた。「僕にはラインがあったし、まくり追い込みでは武藤(龍生)さんと2人だけになってしまう」。ライン3番手の佐々木省司まで勝負権があるように、という責任感はビッグレースでの活躍も見据えてのもので「意識して走っています」。
「全日本選抜(G1、豊橋)から中3日だけど前回同様に感じはいい」と状態は万全。最終日(4日)決勝の相手は郡司浩平―深谷知広の南関勢や新山響平…ここで勝てれば「価値はありますね!」。己の脚とハートの強さで、その価値を取りにいく。