伊東競輪の大阪・関西万博協賛GⅡ「第9回ウィナーズカップ」が20日に開幕した。11Rの特別選抜予選は新山響平(31=青森)がまくりで快勝。ようやく本人納得の動きになってきているようだ。

 初日はいつものように正攻法に構えたが「本当は突っ張りたかったけど、脇本(雄太)さんの動きに気付くのが遅れて」といったん下げて7番手へ。「焦って変なところで行くより自分のタイミングで、と」腹をくくってまくりに構えると、最終ホームから強烈な一撃を放ち前団を瞬く間にのみ込んだ。

 今年はここまで5場所走って決勝進出は2回だけ。「感じが良くない」や「セッティングが…」などと首をかしげるシーンが多く見られ、試行錯誤を続けていた。ただ前検日に「前回は割と手応えのある開催になったし練習での調子は上がってきている」と話すなどようやくの上昇気流。S班にふさわしいスピードを披露した初日後には「いい感じで乗れている。これを崩さないようにしたい」と納得の表情を浮かべた。

 準決フリーパスの2日目(21日)12Rの毘沙門天賞は、着より内容を重視する機動型が多くなる傾向があり、出入りの激しい展開が予想される。単騎での成績が意外といい新山が再度、鮮やかな一撃を繰り出す可能性も十分だ。