伊東競輪の大阪・関西万博協賛GⅡ「第9回ウィナーズカップ」は23日、最終日を行った。決勝戦(優勝賞金2890万円)は寺崎浩平に乗った古性優作(34=大阪)が仕事をしつつ最後は直線を突き抜けて貫禄の優勝。これが意外にもGⅡ初制覇となった。
戦前は郡司浩平が先頭の南関勢に人気が集まり、他にも新山響平、単騎の真杉匠ら強豪揃いでレース前から波乱の予感。実際に青板バックから壮絶にレースが動いたが、グイグイと前へ畳みかける寺崎のガッツファイト、そして古性自身も「すごかったでしょ、あれ(笑い)」と自画自賛した真杉への猛ブロックなど近畿コンビの存在感が際立つ一戦になった。
「今回は僕の状態がどうこうよりも寺崎のレベルアップを感じた開催でした。今までで一番だったかもしれない」
寺崎は古性の地元・岸和田での合宿に参加することも多く普段から接する機会は多い。「向上心があるし、わざわざ大阪まで来て何かを盗みにくるような熱もある。切磋琢磨して、お互いいい方向に向けばいいですね」と、決勝では力尽きて着外に沈んだ後輩の進化を肌で感じうなずいた。
意外にも今回が初のGⅡ制覇となったが、やはり持ち場はGⅠ戦線。「うれしいですけど、やっぱりGⅠを取れるように準備をしていかないと」と目的意識はしっかりしている。次のターゲットはGⅠ日本選手権競輪(名古屋・4月29日~)。後輩の成長に目を細めつつも、牙を研ぎ勝負どころに備えていく。