前橋競輪のGⅢ「第回施設整備等協賛競輪in前橋 桜花爛漫!まえばし春風賞」は3日目の29日に準決勝が争われ、ファイナリスト9人が出揃った。〝裏開催〟のシリーズらしく、今大会で篠田幸希(26=群馬)、伊代野貴照(44=奈良)、佐藤礼文(33=茨城)の3人が4日制GⅢ初優出を決めた。
地元で決めた篠田は鈴木玄人との激しい並走をしのいで最後はまくり発進。力ずくで決勝切符をつかみ取った。
「準決は冷静に臨機応変にいけた。練習でヨコをやることはあったけど、あんなにキツく当たったのは初めてでした(苦笑)。しのげてよかったです。毎日『幸希』って声が聞こえて本当にありがたい。名前を呼ばれる事なんてないので最初は緊張したけど、日に日にほぐれてきて、今では声援が力に変わっています」とファンに感謝し「決勝も自分の仕事をして優勝を狙います」と力強く宣言した。
プロ野球(阪神タイガース)からの転身で知られる伊代野もデビュー13年目にしてこれがうれしいGⅢ初優出。一次予選5着、二次予選4着とギリギリのところで勝ち上がったツキを生かした。「今回は追加なんですが、連絡をもらう日も午前中にしっかり練習していたので、受けるか正直迷っていました。ただ、三谷将太君から『せっかくのチャンスだし』と言われて。受けて良かったです(笑い)」と明かした。
佐藤は7車立て3日制の小松島ミッドでGⅢ優出の実績があるが、4日制では初めて。ただ、前で先行した橋本瑠偉を残せず「結果論になるけど、和田真久留さんをしっかり止めに行くべきだったかな…。大きく持っていったら東口さんが入ってくると思ってしまって…。こういうところが課題。先行選手から信頼されるようにならないと」と何度も反省の弁を述べた。