函館競輪の大阪・関西万博協賛GⅢナイター「ミリオンナイトカップ」は最終日の9日、Rで決勝戦が争われ、二段駆けラインをのみ込んだ阿部将大(27=大分)が4月高知以来、3回目のGⅢ制覇を達成した。
文句なしの〝準完全V〟だ。決勝は「思った通りの展開」と大川剛が前受けから突っ張り坂本貴史が番手から出る形に。初手で前団4車ラインの後位を確保したシリーズリーダーは2角まくりで二段駆けラインをのみ込み、真っ先にゴール線に飛び込んだ。
「坂本さんと合ってしまったのでコーナーで脚をため直線勝負に切り替えた。2センターでイケるな、と」。レベルアップしたタテ脚と冷静な判断でVをもぎ取った。
高知記念に続いてのGⅢ優勝と脚力アップは誰もが認めるところだが、同時に課題も明確になってきた。「九州勢を決勝に連れていけなかったのは自分の力不足。点数上位の立場なのでラインを連れ込む走りをできるように。今回は全部まくりで小さいレースだったし、これからは大きいレースを心掛けてGⅠで準決、決勝に乗れる選手になっていきたい」
〝裏開催〟では格が違うところを示した九州屈指のオールラウンダーが、このVをキッカケにしてさらなる高みを目指す。