取手競輪FⅠは23日に2日目を迎えた。10RのS級準決勝は伏兵・森山智徳(41=熊本)のカマシが見事に決まり、連勝で昨年2月(小松島)以来となる決勝切符をつかんだ。

 ダッシュ自慢の豪快な一撃がさく裂した。渡辺雅也との二分戦だったこのレースは「脚を使いたくなかったし、前受けから下げてドカンが理想だった」が、Sが取れず後ろ攻めからスタート。赤板で突っ張られると下げて立て直し、鐘3角から再度アタック。最終ホームで渡辺を叩き切ると、後ろのもつれを尻目にまんまと押し切った。

「スローペースにしてくれたのでなんとかカマしにいけた。まずは先頭に立たないと始まらないし、最近はまくりが出なくなっているので前の方にいたいなと思っていました。今回、角(令央奈)君などにセッティングを見てもらいメチャクチャ良くなったんです。手ごたえのあるセッティングになったので、それも大きいですね」

 これで今期のS級点確保にも大きく前進。「前期A級を走って、やっぱりS級の方がキツいけど楽しいなって改めて感じました。まだ油断はできないけど、この調子でいけば引き続きS級にいられそうだし、練習をもっと頑張って上を目指そうという気持ちにもなります」と満面の笑みを浮かべた。

 単騎になる決勝(12R)は「まずは無事に走るのが一番(笑い)」と目標を明かしつつ「せっかくの裏開催ですし、狙える時に狙えれば」とニヤリ。ひそかに大駆けをもくろんでいる。