武雄競輪のミッドナイトGⅢ「日本名輪会カップ オッズパーク杯」は22日、最終日を行う。注目の9R決勝は阿部将大(28=大分)がカギを握る。

 九州に覇権をもたらすために、最も重要な男が復活してきた。記念の優勝を重ね、GⅠでも…と期待された昨年は病気などが重なり失速してしまい、求められた戦いができなかった。ようやく、今シリーズで本来の姿を取り戻した。

「やっと流れも戻ってきたと思うし、来月の別府記念に向けてもいい感じだと思います」

 自信をつかみ、持ち前の笑顔もはじける。気持ち自体は以前からブレていない。「九州を盛り上げるためにも」とライン重視の走りは変わらない。準決7Rも「鈴木竜士さんとの二分戦みたいな感じで走りづらかった」と気を遣う構成だったが、動きを読み切ってライン上位独占に導いた。

「感じも良くなってきました」

 決勝には九州4人が勝ち上がり「先頭で」と高らかに宣言した。レースをリードして、九州ラインから優勝者を出す。競輪は今回だけ、この日だけではない。これからの九州に勢いをつけていくためにも、重要な一戦になる。もちろん、自分も収穫の時を目指すため。存在感を、大いに見せつける。