ガールズケイリンの中心選手である日野未来(奈良=32)が20日、現役引退を発表した。大阪・関西万博協賛GⅠ「第76回高松宮記念杯競輪」4日目を開催終了後、報道関係あてにリリースが配られた。
「パールカップを走り終えたばかりのこのタイミングでの報告になりましたが、日野未来は選手を引退します。今回も含めGⅠも何回も出させていただいて決勝にも乗れなかったし、昨年もグランプリに出場できなかった。夢はかなわないなと思いました。選手としてはやりきりました。本当に悔いはないです」
日野は19日まで当地で行われ、佐藤水菜の優勝で幕を閉じたガールズケイリン上位の格付けにあるGⅠ「第3回パールカップ」にも出場していたトップ選手のひとり。
グラビアアイドルから競輪の選手へ転身した異色の経歴を持ち、2018年に114期生としてデビューした。当初は話題が先行したものの、昨年8月に平塚競輪場で行われた女子オールスター競輪(FⅡ)で特別レース(単発レースを除く)初の決勝進出を果たし確定板入り(3着)するなど着実に力をつけていた。
また、ファン投票によりベストセブンを選出する8月宇都宮GⅠ「第1回女子オールスター競輪」の中間発表では4位にランクインするなど名実ともにガールズケイリンを引っ張る存在となっていた。
プライベートでは大の公営競技ファンを公言し、休みの日には各地の公営競技場を渡り歩き、ときにはトークショーやイベントに参加したりとガールズケイリンの〝顔〟として業界の発展に貢献した。今後に関しては「公営競技が大好きで、5月末に地方競馬の馬主資格が取れたのも、引退を決意した理由のひとつ。違う形でガールズケイリンに携わるかもしれません」とのことだ。
21日に岸和田競輪場内にて行われるチャリティーイベントに参加してファンの前で報告をする予定だ。