京王閣競輪ナイターGⅢ「シン東京ミリオンナイトレース」は16日、最終日を行い11R決勝戦は混戦を巧みに突き抜けた和田健太郎(44=千葉)が優勝。V賞金370万円を手にした。和田のGⅢ優勝は2023年12月伊東以来、通算5回目。

 メンバー唯一のS班経験者で堂々のグランプリ覇者。数々の修羅場を経験したベテランの勝負強さがここ一番で際立った。「初手の並びは想定と少し違った」と誤算はあったものの、勝負どころでは主導権を奪った山口多聞―藤田周磨の3番手を巧みにキープ。「最終的にはだいたい思い通りの形になった」と流れを引き寄せ、ラストは冷静なコース取りで突き抜けた。

 空いていた中釜章成に任せる選択肢もあったが「次に向けて得るものがあればと思って」と、あえて単騎戦を選択。レースでは若手が揃って外を踏み合う流れを見透かしていたような位置取り、コース取りで混戦を断った。

「結果的に自分の持ち味は出せたかな。優勝できると思っていなかったのでうれしいです」

 これで前回松戸FⅠに続いての優勝。ベテラン健在を改めてアピールし、次節のGⅠオールスター(函館・8月12~17日)に弾みをつけた。