豊橋競輪FⅠ「昇竜杯」は22日に開幕し、A級の5R初日特選で竹内雄作(37=岐阜)が人気に応えて1着スタートを決めた。前受けからの突っ張り先行での押し切りに「楽じゃなかった。2周は長いっす」と苦笑いも、格の違いを見せつけた格好だ。
昨年後期の成績不振から今期は14年ぶりに戦いの場がA級となった。その初戦がミッドナイトの前回函館で、ピンピンで勝ち上がっての決勝3着だったが「デビュー時には2日制のミッドがあったし、S級でも経験はあるけど、好きなほうではない。やっと(約1週間で)体の感じが戻ってきた」と〝A級ならでは〟の難しさにも直面している。
S級だった前期の時点で調子を戻していたように、持ち前の先行力は健在だ。しかし、特昇でのS級返り咲きは「考えていない」という。理由は「スピードでは若い選手にかなわない」との自覚と「来期はS級に戻れるし、この際だからいろいろと試しておきたいことがある」からで、半年間を有効活用する考えだ。
当地は2023年9月に優勝した相性のいいバンクで今回も「調子はいい」。先を見据えて黙々と課題に取り組む竹内は23日の5R準決で金田涼馬や松本昂大といった若手を相手に連勝での勝ち上がりを目指す。