福井競輪GⅡ「第41回共同通信社杯競輪」が12日、開幕した。地元の小森貴大(35=福井)に流れが向いてきた。

 悲願の連係がビッグの舞台でやってきた。「寺崎(浩平)、一緒ですよね」。一次予選の着順によって二次予選のレースも決まる仕組みで、寺崎が9Rで2着となった瞬間に初連係が決まった。このレースは写真判定もあり、寺崎も決定放送を見るなり「小森さんと一緒ですね」と1着は取れずも、ニヤリと笑った。

 小森は推薦による出場だが、その可能性を信じ備えてきた。4月川崎記念で脇本雄太の後ろを回るなどし、一時期は落ちていた気持ちも完全に復活した。「練習は基本的には別ですが、僕がバンクに入ると寺崎がいるので。メチャクチャ強いです」。この大会に向けて、同県の頼もし過ぎる後輩との連係を強く願ってきた。

 寺崎はニュータイトルホルダーとなり、凱旋出場。その初日は2着ながらも上がりタイム10秒4と爆裂な速度で「ふふふ、地元バンクなんで」と笑ったもの。小森はそのタイムを聞き「や、やばい…」とおびえていたものの、闘魂をフルに発揮して食らいつく。

 欠場がなかった際の初日のレースは一緒のはずだった。それが一度消えたものの、2日目で実現。燃える思いを爆発させる。