佐世保競輪GⅢ「開設73周年記念 九十九島賞争奪戦」は14日、開幕した。熊本が送り出す世界的イケメン・松本秀之介(23=熊本)の動向の裏に、ある競技があった。

 どうやら最近、麻雀にハマっているようだ。

 もともと競輪と似通うものがあり、場の状況や牌の勢いを見極める判断力や相手との駆け引き、そして何よりも推理の要素に通じるものがある。もちろん松本は車券を買えないが、レースの流れを読み、ラインを機能させるためにその場で最善の策を打つなど、洞察力を磨き趣味を本業に生かしている。

 いささか、こじつけになるが最近は組み立てに重きを置き、位置取りに固執するような簡単には引かない運びが増えた。闘将・佐々木昭彦氏も「10月熊本記念の失敗からより積極的になりこれまでと動きが変わった」と評していたほどだ。

 近代競輪における自力選手の理想形は、位置を取りつつ長い距離も踏めるオールラウンダータイプ。松本も健気に位置取りにこだわっており、一次予選9Rで労せず3番手を取ったプレーは研鑽の賜物だ。「簡単に下げないところを見せていかないと」と本人も普段から意識するポイントだ。

 2日目(15日)の二次予選9Rは井上昌己―阪本和也の地元勢に任され、状況に応じて巧みに場を進め、他派に主導権を渡さない。