静岡競輪GⅢ「令和6年能登半島地震復興支援競輪 開設71周年記念 たちあおい賞争奪戦」は4日に最終日を迎え、12Rで行われた決勝は単騎で臨んだ清水裕友(29=山口)がSS班対決を制し、1月の大宮記念に続いて今年2度目、通算11度目のGⅢ制覇を果たした。

 清水は6番手で周回を重ね、赤板付近で内をしゃくって4番手に。前受した郡司浩平(33=神奈川)が全力スパートする中で南関3車を追走。最終バックから番手まくりに出た深谷知広(34=静岡)の外を並走し、ゴールでは1車輪差で差し切り。「深谷さんが郡司さんを残し気味にけん制していたので、その隙に行けました」と勝因を語った。

 地元のスターがG前で屈し、6175人の観衆からはブーイングも飛んだ。それでも異次元の鋭脚を見せつけられたファンからは車券抜きに賞賛の声も上がった。

 昨年11月に投入した新車がマッチしてきたという。「グランプリでも良かったんですが、自転車サマサマです」。次走は中3日でGⅠ全日本選抜(岐阜、9~12日)。「流れがいいうちに稼げるだけ稼ぎたい」と力を込めた。