こんにちは! 東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です!

 2月12日に最終日を行ったGⅠ全日本選抜競輪では、郡司浩平(33=神奈川)選手が直線で伸びて優勝しました。ただ今大会で大きなインパクトを残したのは、決勝で郡司選手の前を回った北井佑季(34=神奈川)選手ではないでしょうか。3連勝で決勝まで進みましたが、脇本雄太(34=福井)選手と踏み合い、最後は番手まくりで白星を挙げた準決勝は特に衝撃的でした。

 決勝は新山響平(30=青森)選手の番手にハマり、4コーナーでは優勝もあるのではないかと思う展開でした。最後は郡司選手と清水裕友(29=山口)選手にかわされてしまいましたが、あれだけ脚を使って3着に粘っており、GⅠ優勝も近いのではないでしょうか。

 北井選手といえば徹底先行のレーススタイルですが、ヤンググランプリでの追い込みも非常に印象的でした。単騎での競走となり2センターでは7番手でしたが、最後は内のコースを伸びて2着。惜しくも1着には届きませんでしたが、良い意味で北井選手のイメージを覆すコース取りでした。もし将来的に北井選手が追い込みに変わったら、それはそれでとても楽しみです。

 また、2月6~8日の京王閣ミッドナイトでは初日7Rで対戦した加藤健一(31=神奈川)選手と谷本奨輝(28=富山)選手の動きが印象に残りました。

 谷本選手の突っ張り先行を加藤選手は叩けず苦しい形になりましたが、外並走からもう一度仕掛けて最後はまくり切りました。そして準決勝は先行逃げ切りで決勝進出。強地脚を誇る加藤選手の先行力に注目してみてください。

 また抵抗した谷本選手も、常に何かやってくれるのでは? という期待感があります。1月のいわき平ナイターでも、特別昇班3場所目の熊崎麻人(24=埼玉)選手を相手に突っ張り先行をしました。1周以上踏み合って踏み負けてしまいましたが、人気の熊崎選手は脚を削られて4着に沈み、三連単は25万円台の高配当となりました。先行だけではなく、まくり、飛び付きもできる器用さもあるので、相手が強力な時ほどどんな走りをしてくれるのかいつも楽しみに見ています。

 ☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。