京王閣競輪のミッドナイトFⅡ「ウィンチケットミッドナイト競輪」は18日、開幕する。ガールズ競輪は元ナショナルチームの小林優香(30=福岡)と梅川風子(33=東京)が参戦。V争いの中心となる。そんな中で2強も一目置くのが、近況充実の熊谷芽緯(21=岩手)だ。

 前回川崎では3走ともバックを取って2着、1着、2着で準優勝。決勝では鐘6番手からのダッシュ一閃で年末のガールズグランプリ(静岡)出場を控えた尾崎睦を置き去りにした。「えへへ。前回は調子が良かったので」と明るく振り返ったが、そのシーンを映像で確認した小林も「芽緯ちゃんもいい走りをしていた」と今開催の要注意人物に指定している。

 デビュー2年目の今年は、6月小田原をはじめ計3V。30開催で優出を逃したのは途中欠場も含めて5回だけ。11月には競輪祭女子王座戦(小倉)でGⅠデビューも果たした。

 飛躍のきっかけとなったのは昨年12月の立川FⅡ「東京スポーツ杯」だった。予選4着、4着で優出を逃し、人目もはばからず大粒の涙を流した。「あの時は本当に悔しくて悔しくて…。後にも先にもレース後に人前で泣いたのは一度きりです」と当時を振り返る。

 くじけそうな時には母・恵さんも背中を押してくれたという。「私がデビューするまでは競輪に興味もなかったようですが、すごく勉強しているみたいで。的確なアドバイスをしてくれるし、ほかの選手についても私より詳しいほどです」と誇らしげに明かす。

 今回は中2日での参戦で「川崎の後は冬季移動先の岐阜に帰って、ゆっくり休みました」と英気を養ってきた。まずは初日の1Rで小林に挑み、成長ぶりを見せつける。