玉野競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設周年記念 瀬戸の王子杯争奪戦」が6日、開幕する。真杉匠、平原康多、清水裕友のS班3人に加え、4月からS班になる犬伏湧也(29=徳島)が参戦。犬伏は昇格決定後、初の実戦になる。

 北井佑季のドーピング違反による1班降格に伴い、4月からのS班選出が決定した。素直に喜べる事態ではないが「チャンスだと思って頑張っていきたい」と決意を新たにしている。競輪界の顔として、その力がふさわしいことは明らか。あとは「ダメなレースをしないように」と内容も追求していく。

 そんな犬伏を清水裕友は「犬伏は級班に関係なく頼もしいですよ。特には変わらないと思う。でも、変な注目のされ方をする面があるかもしれないし、そういうところでアドバイスできることがあれば」と見つめている。四国の選手としては渡部哲男以来(2008年)のS班だが、中四国に支えてくれる仲間、先輩も多い。

 初日特選12Rのメンバー表をにらみ「真杉(匠)君は強いので。単騎が3人になりそうですね」と想定を巡らせた。すでに求められるより高いレベルでの戦い。この一戦から、犬伏の新しい歩みは始まっている。

 目指していたS班の座。「思っていた形とは違う形でなったけど」――。これからの戦いで、S班の価値をつくり上げていく。