玉野競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 瀬戸の王子杯争奪戦」が6日、開幕した。今年こその期待が高まる地元の取鳥雄吾(30=岡山)の初戦は2着スタート。岩津裕介とのワンツーでまずは順調に滑り出した。
地元ファンの熱烈な声援を浴び、一歩ずつ決勝を目指す。一次予選11Rは「藤井(昭吾)さんが叩いてくれればよりよかったけど」も並走にこだわってきたので引いてカマシ。岩津裕介に差されはしたものの、ワンツーで好スタートを切った。
しかし、表情は冴えない。うつむきながら「せきが止まらんのです」と何度かむせ込んだ。花粉なのか、体調なのか、原因ははっきりしない。とにかく良化に努めるのみだ。
脚力的な準備はしっかりできており「初日だったので体が緩すぎる分、心配もあったけど最後まで踏み直せた」と仕上りそのものは問題ない。レースに向けては「展開どうこうより、自分の体がいかに動くかが課題」と整えていく。
二次予選10Rはすでに正念場の一戦となる。清水裕友―児玉慎一郎を背負い本線だが、山田庸平がいる構成は楽ではない。「前で自力」と話した後、清水から「ええんか」と返されたが「大丈夫」と即答した。その顔は鬼気迫るもので、責任感に満ちていた。一心不乱の走りで、突破してみせる。