玉野競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 瀬戸の王子杯争奪戦」は7日、二次予選をメインに2日目を開催し準決のメンバーが出揃った。
準決11Rのメンバー表を根田空史(36=千葉)、佐々木真也、内山雅貴の南関3人はじっくり見つめた。内山は「根田さんの力になれればと思っていて、任せてもらえるなら…」と訴えた。2023年12月の静岡で内山は根田に前を任せてS級初優勝を手にした過去がある。今回は、前で――。
しかし、南関の先頭で戦い抜く根田としては、安易にそれを許さない考えだった。今の内山の走りでは、根田のやってきた戦いにかなわない。「俺も自力でやりたい気持ちが強くて」と根田は内山に伝えた。内山の気持ちは分かるが、本当に伝えたかったのは、あの静岡の後、黙って任せられる選手になること。それが今の内山にはできないないことを、任せないことで示した。
安易ではない。同県同期の岩本俊介が40歳でS班になり、「自分も4年後には」と笑いながらも、心から欲する世界がある。「ウエートを始めました。パワー不足を感じたので。今さらながら」という男は、自分自身を甘やかさずにまだ上を目指している。準決11Rは自分の力を信じて、佐々木と2人で突破を図る。