武雄競輪のGⅢ「開設75周年記念 大楠賞争奪戦」が10~13日の日程で開催される。地元の山田庸平(37=佐賀)が、九州をまとめていく。
佐賀にとどまらず九州を代表する最強ブラザーズの山田兄弟。無念の欠場となった兄・英明の思いも胸に弟・庸平が地元エースの看板を背負い、発走機へと向かう。
グランプリに近いと言われていた男は昨シーズン、3月の当地GⅢ「大阪・関西万博協賛競輪」を含む優勝5回も、肝心のGⅠで優出ナシに終わった。
捲土重来へ、今年は1月松阪記念からスタート。その松阪に3月玉野記念も準優勝の成績を収めた。序盤のビッグ戦線では2月豊橋GⅠ全日本選抜は二次予選で敗退(3着、5着、5着、7着)。3月伊東GⅡウイナーズカップは準決止まりだったが3勝を挙げ、最終日は伊東のバンクレコードを更新と存在感は十分示した。
自転車と真摯に向き合い地位を築いてきた。練習もストイックでウィナーズカップ開催時に福岡・久留米の若手有望株の後藤大輝と意見を交換する機会があり、同じくスター候補生の梶原海斗もまじえて、武雄と久留米を行き来しながらハードなトレーニングを行い、年に一度の〝お祭り〟に万全の仕上げで臨む。
ファンが待ち望む兄弟連係は今年はなしとなったが、佐賀輪界の英雄である「鬼脚」(井上茂徳氏)、「闘将」(佐々木昭彦氏)が紡いだ「大楠賞」の系譜に名を残すべく、入魂の走りを見せる。