平塚競輪ナイターGⅢ「開設75周年記念 湘南ダービー」は13日、最終日を行った。決勝は郡司浩平(34=神奈川)が番手まくりで勝利。4月川崎以来となる25回目のGⅢ制覇と優勝賞金600万円(副賞含む)を手にした。

 南関大花火が夜空を焦がした。空気を切り裂いたのは深谷知広。「前受けから出させないように、と深谷さんは話していて…」。郡司は重みをかみしめるかのように、話した。レースを振り返っても「突っ張ってからすぐに松本(秀之介)君が踏みやめていたので、ペースに入れても、と思ったんです。でもそこから全開で、後は深谷さんも気持ちをくみ取ってバックから出させてもらいました」と目頭を熱くしていた。

 決勝で深谷、和田真久留、岩本俊介と南関4人結束となったことを、準決後の晩に考えた。

「深谷さんの走りや、S班の立場で4番手を回ってくれる岩本さんの役割を、果たして自分はできるんだろうか」

 仲間の戦いぶり、生きざまに自然と胸が熱くなっていた。

 積み重ねる記念Vは〝南関のため〟につながる果てなき階段。上り続けることが、ファンのためだ。