大垣競輪FⅠ「中京スポーツ杯・第2回水都杯争奪戦」は最終日の22日、12Rで決勝戦を行い、単騎で臨んだ梅崎隆介(35=長崎)が最後方から上がり10秒8のまくりでS級初優勝。S級では決勝進出も初めてで「自分でも信じられない」と目を白黒させた。

 展開にも恵まれた。打鐘前に上昇した大石崇晴に対して五日市誠がイン粘りに出て隊列が短くなり、最終ホーム過ぎには自身の前にいた佐藤礼文がまくり気味に追い上げる流れ。「(佐藤が)いい目標になってスピードをもらえた。脚は使っていなかったし出切ってからはいけると思った」と会心の一撃を振り返った。

 前日の決勝メンバーが決まった後には目標不在の北日本勢からラブコールを受けたが「今は戦い方を模索しているところで、ご迷惑をかけるかもしれない」と断りを入れていた。2022年デビューながら30代半ばで妻子もいる。「練習ではいいタイムが出ているし、ヤル気もあるのに空回りばかりだった。若くないし、自力でやるだけでなく何でもしよう。それが競輪」と決意を新たにする中で勝機に恵まれた。

 自身を「猪突猛進タイプ」という梅崎の快進撃は、ここから始まる。