2026年こそ大願成就へ。40歳を迎える菅田壱道が勝負の一年に挑む。GⅠを勝っておかしくない位置にいながら、どうしても届かないタイトル…。次のGⅠタイトルホルダーと呼ばれる菅田に思いを聞いた。
【不惑迎える菅田壱道】2025年5月の日本選手権(名古屋)でキャリア8度目のGⅠ決勝に進出。悲願のタイトルへ新山響平の番手という絶好の機会だったが、それでも手が届かなかった。「響平もここぞとばかりに、いつものカカリじゃなかった(笑い)」と冗談めかしながらも、タイトルを取る難しさを改めて思い知らされた。
一方で、11月小倉の競輪祭では宮城の後輩・阿部拓真が下馬評を覆し初のGⅠ決勝で優勝するビッグサプライズを起こした。「拓真は“9分の1”をうまく引いたって感じですね。取れる人は取れるし、取れない人は取れない」。どこか自分に言い聞かせるように笑ってみせた。
最近は番手を回ることも増えたが、北日本の自力型として長く第一線で戦ってきた。特に18~19年はGⅠ決勝に4度進出するなど、タイトルに最も近づいた。
「20代、30代前半は取りたい、取りたいって気持ちでやっていたから、取れなかったときは悔し過ぎて……毎日がしんどかった」と、言葉の端々から心も体もすり減らしていた当時の苦悩がにじむ。
「あの日々には疲れたので、今はもうチャンスがきたら頑張ろうと。それまでは目の前のレースを頑張る。その積み重ねです」
26年は40歳、不惑を迎える。肩に入っていた力も、今はいい意味で抜けている。
北日本は中野慎詞や中石湊ら、若手の台頭もある。阿部拓真が示したように、勝負はめぐり合わせも重要な要素だ。「あと10年早く若手が出てきてくれたら(タイトルを)取ってたよ」と笑うが、その口ぶりに諦めの色はない。“9分の1”のチャンスを静かに待つ。
☆すがた・かずみち 1986年5月9日生まれ、宮城県出身。173センチ、73キロ。仙台商業高卒。91期。GⅢ優勝4回。口ひげがトレードマークで愛称は“輪界のエディ・マーフィー”。