岐阜競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪「第39回全日本選抜競輪」(優勝賞金4000万円※副賞含む)が9日、開幕した。深谷知広(34=静岡)は初日特選10Rで松井宏佑をマークし、4角番手絶好の展開を生かして白星をゲットした。

 だが「松井はいい先行でした。それだけに自分の判断が良くなかった…」と、松井を最後までかばえず反省を口にした。

 前回の静岡記念は4走ともに前を任せる目標選手がいるなど、今ではすっかり番手回りも板についた。だが、追い込みの仕事は戦うレベルが上がれば上がるほど、確かな精度と総合的判断が求められる難しいもの。松井を残せず、3番手の渡部幸訓を連れ込めなかったことに悔いを残した。

 以前にも「前で戦う選手の気持ちも分かる。だから、その辺の判断が難しい」と番手作業の難しさを口にしていた。現在は前でも後ろでも柔軟に対応し、ラインを生かすにはどうすればいいかを常に考え、試行錯誤している。

 2日目(10日)の12Rスタールビー賞は、深谷にしては珍しく5走ぶりの自力戦。「自力で動くのは久しぶり。しっかり準備して挑みたい」と胸を躍らせる。連係実績が豊富で気心の知れる同期・松谷秀幸のアシストを頼りに、持ち場の役割をまっとうする。