奈良競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪GⅢ「開設73周年記念 春日賞争覇戦」が23日、2日目を開催した。二次予選10Rでは菅田壱道(37=宮城)が新山響平の番手回りを生かして1着で準決へ勝ち上がった。

 大事な位置でバッチリ結果を出した。1番車だったため「Sをしっかりしないと、と思ってました。雨で発走機が濡れていたのでスリップにも気をつけないといけない」と、初手の位置取りで失敗しないよう全集中。7番車の笠松信幸も飛び出してきたが「いいピット離れができました」と前受けに成功した。

 新山が突っ張ってペースをつくってからも余裕があった。巻き返しが来たところも「外にへばりつかれていると後ろの(佐藤)慎太郎さんのコースがなくなったり、新山がきつくなったり、があるので」とけん制して、レースの流れ全体をリードした。最後は差し切って「2周半行ってくれているので」と新山をねぎらった。

 北日本の上位メンバーとして長く戦ってきているが、最後の果実は手にできていない。2日目のように新山の番手を印象付けられれば、チャンスは近づく。その大きな一歩があった。

 12R準決は自力での戦い。真価を問われる一戦でも結果を残す。