25日に開幕した久留米競輪のナイターFⅠ「楽天Kドリームス杯×HPCJC」は大盛況。初日のS級予選6Rでは小嶋敬二(54=石川)が大激走でバンクを沸かせた。小嶋と朝倉智仁、と真鍋智寛で三分戦の予定だったが、当日に真鍋が病気欠場したため小嶋は朝倉との二分戦となった。

 レースは小嶋が前で受けると、上昇した朝倉を猛然と突っ張りそのまま先行体勢に入った。ペースに持ち込んでしまえばあとはお手の物で、再度アタックしてきた朝倉の巻き返しを鷲田佳史が念入りに阻み、両者のワンツーが決まった。

 ベテランらしからぬハツラツとした逃げ切り勝ちに「初日からこんなことをして、もう脚はないよ。どうやら、朝倉君のお父さんよりもこっちは年上だったみたい。ガハハハッ」。レジェンドは心地よさげに高笑いし、どうだと言わんばかりに胸を張った。

 小嶋をマークした鷲田も「モンスターですよ。初手は前でも後ろ攻めでもどっちでもいいと言っていたし、すごいなと。小嶋〝社長〟(小嶋の愛称)に付いて行けたから自分も〝課長〟ぐらい名乗っていいかな(笑い)」と最敬礼だった。