高知競輪のFⅡ「2024年度 全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪」が25日、開幕する。脇本雄太(35=福井)は1か月以上空いての実戦復帰。先を見据えつつ輝きを取り戻すシリーズとなる。

 ひとまず〝試運転〟する段階までにはこぎつけた。4月西武園GⅢの初日に腰を痛め、同2日目以降からいわき平GⅠ日本選手権、武雄GⅢと欠場し、今開催で戦列復帰する。

 想像以上に重い症状だった。西武園の初日特選で9着に敗れ、バンクから戻ってイスに座ると「身動きが取れないほど痛くて欠場させてもらった」。とても1週間後に控えたダービーには間に合わないと判断し、治療を優先した。

 直前には岸和田で行われた近畿勢の合宿にも参加したが「治っているとは言い難い」と万全な状態ではない。ただ、6月11日に開幕する岸和田GⅠ高松宮記念杯も見据えて「様子を見てみたい」との思いから今回の参戦を決断した。

 もちろん、ファンの前で走りを披露するのに無様な姿は見せられない。「満足できるほどじゃないけど走れなくはない」との感触はある。急激に状態が良くなるわけでもなさそうだが、今後のGⅠ戦線で主役を張るためにも、ワッキーは一歩ずつ前進していく。