岸和田競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪/大阪・関西万博協賛GⅠ「第75回高松宮記念杯競輪」は14日、4日目を開催。12Rの白虎賞で近畿別線勝負を演じた窓場千加頼(32=京都)は、5日目の準決でも自力勝負を宣言。王者・脇本雄太(35=福井)相手にも臆することなくぶつかっていく。

 頂点への戦いを突き進む。4日目12R西日本優秀・白虎賞は「楽しかった、それに尽きます」と近畿三分の戦いを堪能した。それでいて「ゴール前はなんとしても古性(優作)さんだけは抜いてやろうと思ったんですけどね」と悔しさもあった。近畿の脇役にとどまるつもりはない。

 西日本準決10Rも勝負あるのみだ。脇本雄太とは別になり「自分にもチャンスがあるように、と気を使ってもらった感じです」と話した。4車の先頭では決勝の道は遠くなる。力で勝負していこうという脇本の気持ちがあった。それに、応える。

「(三谷)将太さんとワンツーを決められるように。レースが終わったら、脇本さんに『もう、任せるわ』って言わせられるように」。あどけなく笑ったものだが、心の奥にあるのは笑顔ではない。この勝負に勝つことが、今のチカヨリには求められていることを、よく分かっている。

 京都の次世代を担う男として期待されていたが「腐っていた時期もあった」と沈んでいた。そこから飛びあがっていく先に何があるのか。今回、知らしめる。