取手競輪FⅠ「サテライトしおさい鹿島杯」は21日に2日目を行い、6Rガールズ予選2では大量5人が落車に見舞われた。V候補でもあった石井寛子が6月の岸和田GⅠパールカップでの左肩鎖関節脱臼に続いて右肩鎖関節脱臼のケガを負うなど落車した5選手が負傷のため途中欠場。なお、22日の最終日は3選手が補充で参戦することになり、一般戦のレースカットは免れた。

 そんななかで申し訳なさそうに決勝切符を手にしたのが伊藤のぞみ(37=北海道)だった。初日の予選1は5着。この日は初手で4番手を確保するも打鐘4角付近からレースが動き出すと後方に置かれ、6着に終わった。予選2走で獲得したポイントは計7点。優出のボーダーとなった10点で並んでいた3人のうち2人が途中欠場となったことで伊藤にチャンスが転がり込んだ。

「そんなことあるんですか? 予選5着と6着なのに…。なんか、すいません。おまけに3番車までいただいて…」。あまり例のない勝ち上がりに戸惑いを隠せなかった。ただ、これで前々回の岸和田、前回の西武園と3場所連続の決勝進出だ。

 今開催の直前は北海道支部の役員として函館GⅠオールスターの手伝いに精を出した。6日間に及ぶ長丁場で練習不足も実感していただけに思いもよらないご褒美となった格好だ。

 いみじくも最終日2日後の24日は38歳の誕生日。伊藤は「(決勝切符は)プレゼントだと思って頑張ります」と22日の10Rガールズ決勝に向けて前を向いた。